【JOURNAL VOL.3】pHと美容
日常生活の中ではあまり気にする事が無いpHですが、美容にとってpHは切っても切り離せないもの。今回は、pHから見る美容についてまとめてみました。
■目次
1.pHとは?
2.髪とpHの関係
3.肌とpHの関係
1.pHとは?
pHとはいったい何の単位かご存じですか?
答えは、対象の水溶液の中に含まれている「水素イオン濃度」の単位です。一般的な水は「H2O」となり電気を帯びていません。この中には、H+(プラスの電気を帯びたもの)、 OH–(マイナスの電気を帯びたもの)が含まれています。H+が多くなると「酸性」、OH–が多くなると「アルカリ性」、どちらの比率も同じ場合は「中性」となります。
2.髪とpHの関係
健康的な髪は弱酸性と言われています。
ヘアサロンで使用するヘアカラー剤やパーマ液の多くはアルカリ性となっており、毎日のように行っているシャンプーや、シャワーから出る中性のお湯も髪にとってはアルカリ性寄りです。そのため、日常生活を送る中で髪はアルカリ性に傾きやすい傾向にあります。
・髪がアルカリ性に傾くと…
普段は閉じているキューティクルが開き、カラー剤などの薬剤が浸透しやすくなります。ただ、キューティクルが開いている状態なので、そのままにしておくと中から水分や栄養分が抜け出します。その結果、髪はパサパサになり傷んでいきます。
・髪が酸性に傾くと…
キューティクルがギュッと閉じてしまい髪が固くなってしまいます。
3.肌とpHの関係
髪と同じく肌も弱酸性が良いとよく言われますが、なぜか知っていますか?
産まれたばかりの赤ちゃんの肌は中性ですが、すぐに弱酸性に変化します。これは、弱酸性へ変化することで外部の刺激や雑菌から守るためです。このように人間の肌は、自らの力で肌を守るバリア機能が備わっています。
・肌がアルカリ性に傾くと…
乾燥傾向になり、カサカサ肌や敏感肌になりやすくなります。
・肌が酸性に傾くと…
脂性傾向になり、ベタベタ肌やニキビなどの肌トラブルにつながります。
髪や肌を弱酸性に保つことが大切です。髪が弱酸性の状態に保たれていると、キューティクルが閉じていて手触りもよくツヤが綺麗に出ると言われています。また、弱酸性の肌はバリア機能が適正に働き、肌トラブルになりにくい健康な状態と言えます。
美しい髪や健康的な肌のために、弱酸性を意識して日常生活を送ってみてはいかがでしょう。